化学工業日報

2006年8月2日掲載

光触媒 ガラスへの施工事業開始
フランチャイズ方式で全国展開へ

石原産業

石原産業は光触媒事業の川下展開として、今月からガラス表面に対する防汚・防曇機能をコーティング施工するブランドビジネスを本格的に開始する。まず荻野塗料(藤沢市)と石原化工建設(四日市市)を一次代理店に起用するとともに、フランチャイズ方式で工事を担当する二次店を募集、独自開発のコーティング剤施工法(名称・クリーンなの工法)を供与してビルやコンビニチェーンなどから受注する物件にコーティング処理する工事を請け負うというもので、近い将来には各都道府県に一次・二次代理店網を構築して全国展開する構想。素材販売にとどまらず施工まで踏み込んで光触媒関連事業を手掛けるのは酸化チタンメーカーでは同社が初めてで、同ビジネスを通じ光触媒市場の拡大に結びつける。
 光触媒酸化チタンは多面的機能を発現することが知られているが、このうち有機物を強力な酸化力で分解する機能と水に対する超親水性機能が防汚・防曇効果を発揮する。同社ではすでにこうした機能を与える光触媒コーティング剤「ST−K251」を開発、ガラスに使用して5年以上の性能維持を確認している例を持つ建築材料メーカーに素材として販売中。

認定証書を発行

 新たなビジネスとしてスタートするのは、光触媒を素材売りにとどまらず川下事業にまで拡大することで市場拡大に弾みを付けることを志向したもので、第一段階として以前から強力関係にある荻野塗料と、子会社の石原化工建設2社を一次代理店に指定した。石原産業のコーティング剤を使用してガラス表面に光触媒膜を形成する責任施工法一切の提供を受け、現場施工を担当する工務店組織である「ST会」も23社が加盟して発足した。加盟店は施工法を受講し、認定証書の発行を得て工事にあたるシステムで、石原産業は機能材料営業部に統括組織としてコートビジネスグループも新設、同グループを通じてコーティング剤を供給するとともに所定のブランド料を受け取る。
 光触媒をガラスに塗布するには高度な技術が必要。現状は大手ガラスメーカーが工場であらかじめコーティングしたガラスを販売するケースが大半といわれ、既設建築物の外装に施工する事業はきわめて少ない。当面は個人住宅を除く既設建物のガラスを主な対象とするが、実績をみながらタイルやコンクリートなど他の材質にも適用していく。

3年後10億目指す

 石原産業は無機機能材料事業の育成を掲げており、前期約90億円の売り上げを08年までに150億円に増やす中期計画に取り組んでいる。今回の川下事業はその有力な戦略と位置付け、材料とブランド収入を合わせて3年後10億円を目指す。

⇒ 製品名:ST-Kシリーズ

⇒ 実際の記事